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バイリンガル教育に興味あるんだけど、ダブルリミテッドにならないか心配…。
そもそもダブルリミテッドって何のこと?
おうち英語で早期英語教育を始めていると、耳にすることがありますよね。
私も我が子の英語教育を始める時に抱いた疑問の一つです。
先輩ママの意見に耳を傾け、早期英語教育の専門書を読み漁って情報を収集し実践して学んだことを解説していきます。
おうち英語を始めた方やこれから始めようと考えている方、ちょっと不安感じたり迷ったりしている方は、ぜひご覧ください。
詳しくは本文後半に書いてあるので、最後までお読みいただき悩みの解決につながれば幸いです。
- おうち英語歴4年
- 教育学部卒:小・中・高・特支の教員免許あり
- 知育、家庭教育が大すき
- 英語教育に関心があり、自身の子育ての経験を含めて情報発信中!
ダブルリミテッドって何のこと?
ダブルリミテッドとは、2つ以上の言語を話すことができるのに、どの言語も年齢相応のレベルに達していないことを指します。
セミリンガル、限定的バイリンガルともいわれております。
例としては、日英バイリンガルの10歳の子どもが、どちらの言語も6歳くらいの能力であった場合、ダブルリミテッドの状態となります。
しかし、日本語は10歳くらいで年相応、英語は6歳くらいで年齢以下の場合なら、ダブルリミテッドではありません。
生活言語と学習言語
私達が日常生活の中で使っている言語は、外国語教育では言語のレベルを基準にして
- 生活言語・・・日常生活に必要な生活言語(比較的低いレベル)
- 学習言語・・・学習に必要に学習言語(比較的高いレベル)
の2つに区別されます。
生活言語は、日常的かつ具体的な比較的レベルの低い言語運用能力であり、日常生活レベルの言語力です。
一方、学習言語とは、抽象的かつ認知的要求度の高いレベルの言語運用能力であり、中等・高等教育に耐えうる言語能力を意味します。
生活言語は、日常のコミュニケーションで必要な言語のレベルで、比較的早く習得できます。
海外移住したら、子どもがあっという間に現地語を話せるようになるというのも、「生活言語」ができるようになったということです。
私たちが日常の生活で使っているのは、この生活言語で、低いレベルでしか言語を使っていないことが多いんです!
具体的には、「今日のランチは、何食べる?」とか「今日は買い物に行って、本を買おうか。」とか「ちょっとそれ取って。」とか、あまり学問的ではないですよね。
学習言語は、読み書きする能力や、抽象的なものごとを理解したり、想像力をはたらかせたりする能力が必要です。
学習言語は生活言語より遅れて習得できると言われ、順番としては「生活言語→学習言語」と習得するのが自然な形です。
ダブルリミテッドと「学習言語」
ダブルリミテッドの見分け方として、注目したいのは「学習言語」です。
日本語や英語、どの言語においても「学習言語」が年相応に身についていなければ、ダブルリミテッドであると言えます。
「英語と日本語ともに、日常会話ができる」という例でも、「生活言語はできているが、学習言語が年齢に伴っていない」場合は、残念ながらダブルリミテッドです。
ダブルリミテッドを回避するポイントは、多言語のうち、一言語(主に母語)以上の学習言語が年相応のレベルに追いついているようにすることです。
ダブルリミテッドの問題点
ダブルリミテッドの問題点は、思考力や理解力に影響を及ぼすことです。
ダブルリミテッドの状態では、日本語、英語、どの言語でも頭の中の辞書を使ってイメージしたり理解したりすることができません。
そのため、どの言語にも不自由を感じるストレスから、子どもの自己肯定感の低下、自信喪失につながる可能性もあります。
子どもの学習は年齢が上がるにつれて、抽象的なものが増えるので、さらに理解が難しくなっていきますよね。そうなったときに「学習言語に問題がある」と気づくこともあります。
ダブルリミテッドの原因
ダブルリミテッドの原因として、様々なケースが考えられますが、
- 生活や言語の環境
- 間違ったバイリンガル教育
- 大人のダブルリミテッドへの理解不足
などが挙げられます。
生活や言語の環境
ダブルリミテッドでよく聞くのは、日本に住んでいる外国人児童の場合です。
昨今、日本で働くために親が子どもを伴って来日するケースが多く見られます。
そのような子どもが、日本語での学校の勉強についていけず、しかも母語での学習もしていなくて、適切な学習支援を受けられてない場合などが挙げられます。
子どもは学習が困難なことから、特別支援学級などに入ったりする例もあるようですが、発達障害等とは別の問題ですので、外国人児童に合った支援がされていないことも問題だと思います。
同様に海外で生活する日本人の子どもにも、注意が必要であると言えます。
また、日本在住でも、家の外では英語環境、家庭でも英語ばかりであれば、日本語が育ちにくい環境になってしまいます。
間違ったバイリンガル教育
日本在住の日本人で、日英のバイリンガル教育をしている方も多いですが、一般的な生活をしながら、英語も取り入れている家庭なら、まず問題ないと思います。
しかし極端に間違った方法は、日本語の成長を遅らせるリスクがあります。
「日本語は放っておいても育つ」というのは、間違った認識です。
さらに、母語の能力が低いと、他の言語能力も伸びにくくなることがあります。
実は、日本語を伸ばした分だけ、英語も伸びやすくなることにつながるんです。
日本語の理解力が高い子どもは、英語の伸びしろも大きいんです!
率先して、母語を伸ばしましょう。
大人のダブルリミテッドへの理解不足
「コミュニケーションには支障がなくても、実は子どもがダブルリミテッドだった」というケースがあります。ですが、周りの大人が問題に気づいてあげられてないことがよくあるんです。
ダブルリミテッドは目に見えなくて分かりにくいので、問題に気づきにくいんです。
この記事を読んでいるみなさんであれば、ダブルリミテッドに対しての関心があると思うので、お子さんの言語の成長に関心を持って見守りましょう。
バイリンガル教育については、こちらの書籍「バイリンガル教育の方法」がとても参考になります。
この記事で紹介しているような
を「12歳までに親と教師ができること」として網羅した内容です。専門的な話も多いのですが、かなり参考になります。
海外在住の方にも、日本国内でバイリンガル教育をしている方にも、おすすめの1冊です。
ダブルリミテッド対策|バイリンガル教育を成功させる4つのポイント
万が一、ダブルリミテッドが疑われる場合でも、子どもはまだ言語の成長過程ですから対策をすれば改善できます。
そこで対策したい大事なポイントを4つご紹介します。
「学習言語」を年相応に育てよう
言語のレベルには「生活言語」と「学習言語」の2種類ありますが、一つの言語(母語)は必ず「お子さんの年齢に合った学習言語を育てる」ようにしましょう。
日本で一般的な生活をしているお子さんであれば、母語は日本語になるでしょう。
日本語の学習言語、つまり学校の勉強で理解ができる国語力がついているか注意して見守りましょう。
親の仕事の関係で、子どものうちに海外移住することも増えてきています。
そのような場合、習得できる第二言語(外国語)は、年齢によって以下のような傾向があるそうです。
生活言語 | 学習言語 | |
小学校低学年以下 | 早く身に付きやすい | 両言語とも時間がかかることがある |
小学校高学年以上 | 年齢が低い子より、身に つくのに時間がかかる | 年齢が低い子より、理解が早く、効率的に 習得できる傾向にある |
母語の日本語の能力をしっかり伸ばしておけば、英語などは後からでも習得しやすくなるということです。
「母語優先」を意識しよう
言語能力習得の土台となるのは母語であり、一般的家庭の日本人でしたら日本語となります。
第二言語となる英語の伸びしろを増やすためには、母語を伸ばすことが大切です。
母語で語彙を豊かにして、理解力や論理性を高めることが、第二言語でも言葉や思考が豊かになる秘訣です。
母語を上回るほどの外国語のレベルには、達しづらいのが現実です。
何かのに対して日本語で意見が言えなければ、英語でも言えるはずがないことは想像できますね。
日本語の封印は絶対にやめよう
バイリンガル教育は日本語あっての英語なので、日本語を封印することは逆効果です。
どちらかの言語が0か100かではなく、日本語も英語もバランスよく触れれば英語力の向上も期待できます。
バイリンガル教育で「英語」ばかりにフォーカスすることは、場合によっては危険です。
日本語の理解力がある子は、英語でも理解力が高くなります。
「国語ができる子は、算数や社会などの他教科もできる」と聞いたことがありませんか?学校教育において、国語は一教科でありながらすべての学習の土台となります。
日本語での学習を大切にすれば、英語力の向上に期待できます。
上手に英語も伸ばしていこう
子どものバイリンガル教育には、ダブルリミテッドのように注意すべきことはありますが…
早期英語教育には、いろいろなメリットがあることも実感しています。
今、感じているメリットを書きだすと、
などが挙げられます。
親子両方にとってメリットがあるので、上手に英語を伸ばしていくことがいいですね。
お子さんと英語で遊んだり、英語の絵本を読んだり、動画を見たり、英語で親子のコミュニケーションをとったり・・・英語は、子どもにとっても「楽しい時間の始まり」だったりします。
無理せず、偏らず、淡々と継続を!
まとめ:「母語優先」で母語の「学習言語」は年相応に育てよう
ダブルリミテッドとは、2つ以上の言語を話すことができるのに、どの言語も年齢相応のレベルに達していないことを指します。
一般的な日本のご家庭であれば、過剰に心配しなくてもいいですが、「日本語を封印するほどの英語教育」は、ダブルリミテッドの心配が出てきます。
また、その他の環境で生活している子どもたちは、それぞれの状況とダブルリミテッドの関係を理解し、必要があればサポートすることが大切です。
多言語の環境にいる子どもたちには、次のようなことに注意しましょう。
ダブルリミテッドは、バイリンガル教育で知っておきたい情報のほんの一部です。
バイリンガル育児についてもっと学びたいという方には、「バイリンガル教育の方法」をおすすめします。
バイリンガルに育てるためには「正しい方法」を知ることが効果的で近道です。
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